【9271】和心 銘柄分析 日本のカルチャーを世界へ!

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最終更新:2020年12月15日

 

和心とはどんな会社

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  • 和心は、和雑貨の販売および着物のレンタルなどを主力にしている会社である。「日本文化を感じるモノを作り、日本文化の良さを体験してもらう」ことを目指している。
  • 同社の事業は「モノ事業」、「コト事業」に分類される。
  • 「モノ事業」では、かんざし、和傘、箸、猫雑貨などの“モノ”を販売しており、売上全体の73%を占める。
  • 「コト事業」では着物の着付けやレンタルなどの“コト”を提供しており、売上全体の27%を占める。

www.wagokoro.co.jp

東証33業種分類:小売業 時価総額順位343位/354位

時価総額:13億円 マザーズ市場329位/331位

上場:2018年3月

セグメント構成:モノ事業73%、コト事業27%

 

和心の過去の業績推移

売上高の推移

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  • 2015年〜2019年にかけての5年間の売上高は基本的に右肩上がり。この間の売上成長率も年平均24%と優秀だ。ただ近2年の売上成長率は10%と成長鈍化傾向にある。
  • 店舗数は2015年31店舗、2016年40店舗、2017年は56店舗、2018年は84店舗、2019年は91店舗と順調に伸びており、これに比例するように売上も伸びているようだ。
  • 2020年12月期決算だが、2Q決算時点で前年同期比49.5%減。Covid-19による大打撃を受けている。そして、収益性を改善するために店舗数を30店舗まで縮小するということだった。

 

営業利益推移

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  • 2015年から2017年にかけては、売上高の上昇に伴って営業利益も上昇傾向だった。最高益の2017年は営業利益率が9.69%と優秀。
  • ただ、2018年には減益、2019年には赤字転落と下降傾向。店舗を増やして収益性が悪化している。
  • 2020年もCovid-19の影響を受け、2Q時点で4.46億の赤字となっている。

 

EPS推移

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  • EPSは営業利益に準じて、2017年までは上昇傾向、近2年は下降傾向となっている。
  • 2020年12月期決算では-327.7円を想定。

 

ROE推移

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  • 経営の上手さを表す指標であり、10%を超えると優秀とされるROEだが、2016年、2017年と順調に事業を拡大できていたシーズンでは極めて優秀な数値だった。
  • 近2年は悪化の一途をたどっている。

 

株価推移

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  • 2018年4月にIPO価格1700円で上場し、公募を大きく上回る初値4555円をつけた。同年7月には高値5380円をつけた。2017年決算の過去最高益が出たタイミングでの上場で、出だしは好調だった。
  • その後は業績の低迷とともに、長期的に下落トレンドとなっている。
  • Covid-19による大打撃も受け、現在の株価は425円。逆テンバガーとなった。
  • 現在は赤字となっており、PERを算出することは出来ないため、仮の利益で試算を行う。ざっくりと今の時価総額が13億円で、仮に1億円の純利益を上げられるまで回復したとすると、PERは13倍。株はかなり売られているようだが、それでも割安とは言えない水準だ。

 

経営計画・今後の展望

  • 今年の4、5月は緊急事態宣言によりほぼ休業となったことで、売上高は前年同期比4%、2%と程度と大きく落ち込んだ。6月は前年同期比28%と多少回復しているので、一応は底打ちである。ただ、Covid-19前水準に戻るにはまだ時間がかかりそうだ。
  • 同社の戦略としては、まずは京都、大阪、東京にある本部機能を東京に集約、千葉にある倉庫の削減、赤字店舗の削減による高収益化、ネットショップでの売上強化などに取り組んでいるようだ。

 

配当・株主優待

 

まとめ・投資判断

  • 和雑貨の販売や着物のレンタル事業など、2019年現在全国91店舗を運営している。
  • 2017年までは増収増益で優秀な経営状態だったが、2018年以降は店舗数の増加で収益性が悪化し、増収減益傾向となっていた。そんな中、Covid-19影響による緊急事態宣言で大打撃を受け、2020年業績はかなり落ち込んでいる。収益性の改善のため、91ある店舗を30まで減らすということだ。
  • さて、Covid-19の影響はもちろん大きいのだが、その前の2019年決算で赤字ということで、そもそもの経営に問題があったということである。
  • 同社は「日本のカルチャーを世界へ」という経営理念であるが、近年は「猫雑貨」や「空き家をリノベーションして賃貸する事業」など、幅広い事業を行なっている。つまりは、まだビジネスが確立されておらず色々と方向性を模索している段階と言える。
  • 株価は純利益1億の場合でもPER13倍であり、そこまで売られすぎということはないし、まだ下がる余地は大きい。下げ過ぎと判断して反発狙いで買うことも考えられない。
  • また、今年は第3者割当増資を行っており、資金繰りにも苦労しているようだ。増資は株式の希釈化となるので好ましくは思えない。
  • 以上をまとめると、①収益を上げられる構造が確立されていないこの状況では、将来性を評価するのが難しいこと、②仮に利益を上げられるようになってもPERは平均的で割安感はないこと、③増資による株主軽視。この3点の理由から投資判断としては「見送り」としたい。ビジネスモデルを確立し、利益を上げられる構造になった段階で改めて検討したい。

 

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