【4575】キャンバス 銘柄分析 副作用の小さい抗癌剤の創薬ベンチャー!

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最終更新:2020年9月17日

 

キャンバスとはどんな会社

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  • キャンバスは抗癌剤の研究開発を行なっている会社である。
  • 社名はCancer therapy by Basic researchから赤字を取ってCanBas(キャンバス)となっている。
  • 医薬品は一般に、テーマに沿った化合物を探求しそれを改良する研究段階、動物や人で安全性や効果を検証する臨床段階を経て、承認を得たものが市場に流通する。
  • この過程のうち、研究開発〜臨床試験の中期段階に至る領域は、「創薬」と呼ばれている。同社はこの領域の活動を担う「創薬」企業である。
  • 従業員数13人と小規模で、抗癌剤に特化した創薬ベンチャーである。

www.canbas.co.jp

東証33業種分類:医薬品 時価総額順位67位/69位

時価総額:48億円 マザーズ市場236位/325位

上場:2009年9月

セグメント構成:医薬品100%

 

キャンバスの過去の業績推移

売上高の推移

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  • 売上高は常に1億ほどで横ばい。
  • 同社は「CBS9106」という抗癌剤創薬を行い、2014年までに、臨床試験に必要な前臨床試験を終了し、米Stemline社と開発・製造・商業化にかかる独占的権利を供与するライセンス契約を締結している。
  • 売上の全てはこのライセンス契約料であり、そのため売上は常に横ばいで変化なしとなっている。すなわち、同社の売上は現状、完全にStemline社に依存しているということだ。
  • また、このグラフ上は横ばいだが、ライセンス契約締結前の2014年は売上高0円となっている。

 

営業利益推移

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  • 営業利益は常にマイナスである。売上高が1億ちょっとであるのに対して、研究開発費および管理費で5億前後かかっているので、どうしても赤字になってしまう。
  • ただし、赤字続きなのはこの銘柄に限ったことではなく、バイオ株の宿命である。開発段階で赤字なのは仕方ないだろう。
  • 営業利益率も規格外のマイナスであるが、利益を上げていない以上、意味のある数値とは言えない。

 

EPS推移

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  • 同じくEPSも、営業利益に準じて常にマイナス。これも意味のある値ではない。

 

ROE推移

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  • 経営の上手さを表す指標であり、10%を超えると優秀とされるROEだが、利益を出していないのでマイナスの値である。これも意味のある値ではない。

 

株価推移

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  • 2009年に上場したタイミングで最高値をつけだが、その後大幅下落。2013年や2015年にも一度大きく上昇したが、すぐに元の株価に戻している。
  • これは、バイオ株ならではの動きである。何か良い材料があると跳ね上げるが、結局元の水準に戻るのである。しかも、時価総額も小さい上に常に赤字で適正株価がわからないため、ボラティリティも大きい。
  • 現状の株価が割安か、割高かも分からないが、これがバイオ株である。

 

経営計画・今後の展望

  • 米Stemline社とライセンス契約を結んでいるCBS9106など、計5種の化合物に対して研究、初期臨床が行われている段階である。
  • ただし、新薬というのは研究開発に膨大な時間と費用がかかる。
  • 今後も増資で資金調達を重ねながら、研究開発を進めていくことになると思うが、いつになったら新薬が流通するかに関しては、不明。
  • また、下記に自己資本および自己資本比率を示すが、いずれも直近で大きく減少している。現在までに15回の増資を行なっているが、この財務状態だと次の増資も近いだろう。バイオ株は特殊なので増資は宿命ではあるのだが、一般的に増資は株式を希釈化させるので、市場から好感視はされない。

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配当・株主優待

 

まとめ・投資判断

  • 抗癌剤の研究開発を行なっている創薬ベンチャーである。
  • 赤字続きながら増資により投資家から資金を調達して研究開発を続けている。
  • このようなバイオベンチャーは、新薬が世に出回れば株価も一気に上昇するだろうが、それがどのタイミングで来るのかは情報が出るまで分からない。
  • 情報が出るまで貼り付いて、デイトレードスイングトレードで利益を得るのは良いと思うが、長期投資には明らかに向いていない。仮に将来性を期待して買っても、株価が上がるまで10年かかったりもするし、機会損失になる可能性が高いからだ。
  • さらに、この会社に限らず赤字のバイオ株は適正株価がわからない。通常の株ならPERで測れるのだが、バイオ株にこの手法は通用せず、全く別の指標を構築する必要がある。それでいても、ギャンブル性が高いのだから、長期投資としての出口戦略は立たない。
  • 個人的には長期投資を投資スタイルとしているので、この株は投資対象外である。
  • 以上のように、①そもそもバイオ株はギャンブル性が高い上に長期投資に向かないこと、②これから先、さらなる増資により株式の希釈化も進むこと、などを加味し、投資判断としては「見送り」としたい。 

 

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